道のり12

大阪の大学に通う、高校時代の同級生から
「バーテンダーのアルバイトがしてみたい」
との話を聞いて、その当時バーも営業していた自分の働く会社の人事の人に聞いてみたものの、人手は足りているとのこと。
休みの日にその友達となんかの用事で一緒にpatagoniaというアウトドアショップに行った時にその旨を伝えた
「そーいやうちの会社がやってるバーはバイトの募集なかったわ、、、」
「そーなん、また別で探してみるわ。ありがと」
みたいな話をしているとお店の店員さんが、
「私の知り合いのバー、アルバイト募集してますよ。よかったら紹介しますけど、、」
なんて話になり、後日そこで友達は働くことになった。
中崎町にあるバーでした。
持ち前の明るさとバイタリティで人の輪を大きくするのが得意なその友達はそのバーでもいろんなお客さんや先輩、同業者と繋がり、とても楽しそうにやってました。

ある日、その友達が
「お客さんで飲食の先輩が京橋で独立するから一緒に行こうや。料理する人は元バーテンダーでその後何軒かフレンチで修行したらしいよ。リッツカールトンのフレンチとかにもおったらしい。」
と誘われて一緒に行ってみることに。
行ってみたら料理が美味しかったし、調理方法も知りたかったし、どうも今働いている店では扱っていない食材もいろいろありそうだし、何よりその料理人の考え方や夢や野心にとても興味があった。
その料理人こそ現ポルチーニの社長、中谷さんだ。
僕は毎週休みの日にそのバーで仕込みを手伝わせてもらうことにしました。

もし友達がバーテンダーに興味がなかったら、
もしあの日patagoniaでその話をしていなかったら、
もしあの店員さんがその日そこにいなかったら、
もし友達がそのバーで働きださなかったら、
なんて考えると本当に出会いや縁を大切にしないといけないなと痛感します。
目の前にある出会いは当たり前のようでそうじゃないんだと思います。

つづく 2014.12.30