道のり8

後に知りましたが、その時代は空前のカフェブーム。街のあちこちにカフェだらけ、角を曲がればカフェ、といった様相でした。今もなお生き残っているのは極一部です。
僕が面接に行く会社はそのカフェブームを牽引してきた存在らしく、その頃はいろんな企業から引っ張り凧だったようで新規店を好条件で次々とオープンさせている時期だったようです。

第一次面接
厨房希望だったので、その当時の総料理長らしき人物と面接。
あまり覚えていませんが、甘い事言われた覚えがあります。
合格
帰り道、『そんな甘いもん?』と考えていました。

第二次面接(別日)
同時期入社の僕が直接お世話になる料理長と面接。
この人は苦労してきた人だとどことなく感じました。
「料理ってね僕はかなり贅沢なもんやと思てるんですよ。食べたらなくなるでしょ。あとは記憶にしか残らないんですよ。」
「面接じゃなんもわかりませんし基本的に僕は全員合格。根性あるかないかだけ。 やらなわからんのんですわ。」
と言われたのが印象的で今でもはっきり覚えています。
10分もかかりませんでした。
その言葉両方、今でも同感。
というわけで合格

第三次面接(別日)
社長と面接。
人を惹きつける能力すげーな。が第一印象。
大規模な組織を作るにはその力がいるんだろうなと思いました。
安易にマネをすると痛い思いをするなとも思いました。きっと根本的に持って生まれたそういうセンスがある人だと感じました。だからある意味勉強になる反面、ある意味参考にならん、とも感じました。
合格
新規店オープニングスタッフとして東淀川のお店に勤務することになりました。

いよいよ居候暮らしも終わりです。お店のすぐ近くに6畳一間の部屋を借りて社会人生活を踏み出すことになりました。
そこでの経験と出会いは今でも大切にしている事が多く残る事になります。

新生活の身支度をギリギリに済ませ、そわそわと初出勤。
現在暫定一位の人生で一番長い一週間が始まります。

つづく 2014.10.07