道のり20

物件探し

飲食店開業の重要なポイント
ポルチーニ在籍中はどちらも中途半端にしたくなかったので、辞めてからガッツリ探そうと決めていました
「引きが良すぎるオレは絶対いい物件に巡り合うはず」
とか考えていました
僕の場合は結果的にはそうなるのですが、今思うには在籍中の組織の長に了承を得て、同時進行するべきです
たいていの場合は途中でめげそうになります(;´д`)

しかも独り身ならともかく妻子持ちは焦りに拍車がかかります

完全に仕事がない状況も久しぶりでした
毎晩家で晩御飯を食べるのも新鮮だったのを覚えています

毎日朝から晩まで自転車にまたがり、目ぼしい地域を徘徊
先ずは、肥後橋、中崎町、新町、あたりをローラー作戦
不動産屋さんを見つけては飛び込んで話を聞いてもらう事を繰り返します
なんかもう少し探せば出てきそうな感じ
探しているのは1人でも回せる10坪以下のそそる立地
しかしないですよそんなんなかなか
どうももう1人雇うかしなあかんか、、
そーいや、ユウ(従兄弟)が何もしてないらしいし、誘ってみよかな
家で家族のご飯とか作ったりもしたことあるらしいし料理嫌いじゃなさそやし

電話するも出ず、数分後に掛け直しがあり状況を説明
近々ご飯を約束して直接話をすることに

当日
本町で待ち合わせ
ザーザー振りの雨
駅前にトトロ

トトロ?

傘のスケールがトトロのバランス‼︎
猫バスが来そうでしたが、、
「でっかなったなー」
もちろん以前からデカイのは知っていましたが、より成長してました
少し緊張感のある面持ちでしたが、知り合いの先輩が経営されている繁盛店であれこれ自分のしたいことを説明
その時点では肥後橋で目をつけていた物件があったのでそこまで歩き
一緒にがんばろうや、物件決まったら連絡するということで握手をしてその場は分かれました
あんだけデカかったら、厨房の動線確保要注意やなಠ_ಠ笑

不動産屋さん、まぁ、ほとんどがウワベと言うか、こっちの熱が熱すぎたんか、不完全燃焼の対応ばかり
当たり前ですが、社会の中では単なるまだ何も結果のない人間なんだな
と痛感しました
ほんまに腹の立つこともありましたが、悲観してる場合ちゃうし
結果はないんやから、こっちは熱をあげてカバーするしかねぇ
しかし、都合のいい物件はなかなかない
そそる立地の飲食店を見つけては、
「近々潰れへんかな」
とか、ろくでもないことを考えていました

探し始めて2ヶ月が経つ頃、完全に焦っていましたね
そもそも2ヶ月くらいじゃあピンとくる物件なんか出会えるほうが稀
今ならわかる

ここやろ!と決めても
実は貸し出す予定のない物件だったり

ここかな?、、
の物件も決めかけました
他の誰かが止めていても、「見とけ」と思っていたかもしれませんが、唯一僕を引き止める事ができる人、中谷さんに「アカンアカン焦りなや、やめとき」の一言でクールダウン

決めかけたと聞いて、現場を見に行ってくれていました
感謝でしかないですよね

そうなってきたら、自分の感覚が麻痺していることに気付きます
打てる球も打てなくなるというか、そんな感じ

また決めかけた物件を見に、中谷さんにも付いてきてもらうことにしました
結果はNG

初夏の暑い日でした
その帰り道に通りすがった喫茶店に2人で入りました

「仕込み前にわざわざすみませんm(_ _)m」

アイスコーヒーが2つ並び、

氷がカランと鳴る

外は益々暑くなってそうな日差し

「ええよ。まぁそれよりも、気にせんでいいから福島区で探しぃや」

辞める事を伝えた当初から福島区を推してくれていましたが、僕が勝手に遠慮をしていました
少しでもいいスタートをきるための本当に僕の立場を考えてくれている提案
「ありがとうございますm(_ _)m一度あたってみます」

翌日、一発目で現在parlor184のある物件を確保
中谷さんにも「今までのより800倍ええわ」と太鼓判

ふぅ〜〜〜っと、なんか抜けるような感覚
そして武者震い
溜めに溜めた開業準備のパワーをやっと使う時がきました。

つづく 2017.02.07